音のいい空間
趣味のよい商品と、よくデザインされた店内に名作と呼ばれるオブジェや家具・・・。
居心地の良い空間はモノだけで作れるのか?
実はそこに流れる空気や匂い、そして音こそが直接五感に訴えかけ、その場所で時間を過ごしたくなる大事な要素なのではないかと。
私達kaddishにとって、洋服と共に大事な要素である音楽。
その音楽をふくよかに、ストレスなく聴かせてくれるサウンドシステムを紹介します。
Technics SL-1200 MK5
世界中のDJ達の間で圧倒的なシェアを誇る、Technics SL-1200シリーズ。
日々の酷使に耐えられるタフなプレーヤーをと思い、ヴィンテージでなく、現代の名機を選びました。
カートリッジは生産が終了したSHURE M44。
Marantz 7T Solid state preamplifier
真空管プリアンプの名機に数えられるMarantz 7を継承した、これはトランジスタ移行期の最初期モデル。
「最初期の7Tは、真空管の設計をそのままトランジスタに置き換えて丁寧に作っており、以降の7Tとは出力が違います。トランジスタだからといってナメてはいけません。これは裏メニューです」というディーラーの言葉に購入を決めました。
Magnavox 6V6 Power amplifier
50年代に勃興したアメリカのオーディオブーム期に登場するMagnavoxのパワーアンプ。
同時代に数多のメーカーが存在する中、今一つ謎な存在で、MarantzとAltecを繋ぐ相性の良いパワーアンプとして、ディーラーに見付けてもらいました。
4発の6V6真空管が、プレーヤー→プリアンプから送られる音信号を柔らかなものに変換します。
Altec 890C Balero Speakers
60年代に発売されたBalero、Altecの名機的ウーハーユニット406A 8Ωと珍しいホーン型ツィーターを搭載、さらにパッシブラジエーターが、家庭用ながら分離と量感のある低域を生みます。
このスピーカーに一目ぼれして、他のユニットを組んでいきました。
photo : Toshihiro Inaba
text: Yoshinori Yamashita