2019.08.23

Elmar

 

 

 

 

 

バルナックライカを初めて触ったのは3年ほど前


沈胴ズミクロンを使って撮った1本目の写りに驚愕した。


 


Leica Ⅲf  summicron 50mm F2/DELTA125


 

 

長きにわたってライカ神話は当然耳にしていたものの「自分はzeiss派」だから


と、変な意地を張って触ってこなかった。


 

多くの諸先輩型が、ライカは良い、ライカに落ち着くからと口にするのを聞くたびに


どこか心の中で「本当に?」と思い続けていたのは事実だ。


 

そんなクエスチョンを初めて触ったバルナックは軽々と飛び越えていった。


 

 

今でも変わらずにzeissレンズには目がないし、


古いNIKONCANONZUNOWなども触ってきたがライカの完成度は認めざるおえないレベルだ。


 

そこから先はバルナックライカ一色にはならなかった。


安く手に入れたⅢfは調子が悪くなり、擦り傷を作るようになった。


当時メインで使っていたのが中判で、制作が立て込んでいるうちにⅢfは文鎮になっていた。


ライカを知ろうにも、レンズもボディも高く


なかなか手が伸びることはなかったのだが


去年松村さんに連れていってもらったカメラ屋でDと出会ってしまった。


 

 

もともと整備不良のⅢfしか触っていなかった僕にとって、オーバーホール済みのDの操作感はカルチャーショックだった。


シャッターブレーキを搭載していない時期特有のコンッというシャッター音と、手に収まるサイズ。


そしてブラックペイントのボティの美しさ。


最後期のⅢfに比べてスペック的に劣ろうとも、そんなことは関係なかった。


 

それから3週間ほど、寝ても覚めても頭から離れずついに手に入れてしまった。


そこからは今度こそライカ一色、どこに行くにも持ち歩き良い写真を量産してくれた。


しかし結局ライカレンズは変わらず1本のままだ、当然広角が欲しくなる。


 

そこで見つけてしまったのが


ニッケルエルマー35mm F3.5


通常のシルバー鏡筒ではなく、初期の頃に見られる真鍮製の薄いレンズは、Dのボディに最良のバランスだと思っている。


そうなってしまったら病気のように探し続ける日々が始まる。


ニッケル製でないといけない


レンズの傷はもちろんNG


フードもブラックペイントの時期のもの


こだわりという病気をこじらせ約1


ついに値段質ともに納得がいくものを手にいれた。


 


Leica DⅢ + Elmar 3.5cm F3.5


 

この佇まい。


これを使いたくて使いたくて、どれほど探したか。


今朝、明日からのイベントのために両手に大量の服を抱えてもう何も持ちたくないという心持ちだったが


無理矢理に首から下げて持ってきた。


どんなネガが上がってくるか今から待ちきれない。


 

 

 

 

 

稲葉


 

 

 

https://kaddish.jp/blog/11117

BRAND

JOURNAL