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2022.06.20

PIPELINE

 

 

 

 

 



 

PIPLINE ICELAND/ALASKA 石塚元太良


 

 

 

 

 



 

 

 

 

アラスカとアイスランドを縦断するパイプラインをラージフォーマットのカメラを用いて撮影した写真集である。

一般的にランドスケープジャンルに分類される写真だが、自分にとってはまた違う印象がある写真集だ。

アイスランドの荒廃した大地や雪原、荘厳な山々をパイプラインは横断し、分断し、繋いでいる。

 

 

 

 

 

 



 

 

 

 



 

 

 

 

 

撮影フォーマットがいかに大きく、レンズがどれだけ広い画角を持っていても

あまりにも広い風景と、とてつもなく長いラインは画面の中に収まる事はなく画角を分断し、写真の中に”手前と奥” ”右と左”を作り出す。

 

人々の暮らしを支える為に石油や水、牛乳を運ぶそのラインは、もはや人が住めない土地にすら張り巡らされている。

銀色のパイプは写真の中で、人々の営みを想起させながら横たわっているのだ。

 

 

 

 

稲葉

 

 

 

https://kaddish.jp/blog/50409

2022.06.14

rosas ALBUM

 

 

 

 

 



 

rosas ALBUM


Herman Sorgeloos/1993年


 

 

 

 

これは写真集ではない、図録である。

1993年に文化村コクーンシアターで上映された『rosas』の公演を収めたものである。

表紙は四角く切り抜かれたグリーンの紙。

 

 

 



 

 

中の写真はすべてモノクロで撮られている。

撮影者であるHerman Sorgeloosは少なくとも日本で有名な写真家ではないし

自分はこの舞台についてほぼ何も知らない。

 

しかし写真家はその瞬間をそれでなければいけない構図で撮り、写し取ろうとしている。

 

 



 

 

写真の比率や配置はページごとに様々で、様々なテンポが目に見えて伝わってくる。

動画も既に撮れた時代に、敢えて写真で…いや、写真でないとできないリズムで舞台の持つ空気をトレースした面白い本だ。

 

写真の持つ効力と、写真集として構成する力の両方を感じれる図録。

 

 

 

稲葉

 

 

 

https://kaddish.jp/blog/50188

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