Carl Zeissはカメラを一度でも好きになった人間にとって、Leicaと双璧を成す憧れのブランドだと思う。
1846年から続く歴史の中で、名だたる名機にそのレンズは選ばれ続け
HasselbladやRolleiflexに採用されただけでなく、
名匠スタンリー・キューブリックの暗所撮影に採用されたというPlanar 0.7/50は存在が伝説として語り継がれている。
芸術分野だけでなく、NASAがアポロ計画の記録撮影のために月に持ち込ませたカメラにもZeissのレンズが付いていた。(Nikonもあったけど)
医療機器や先端科学のようなその写りの正確性を求めるプロフェッショナル達が絶大なる信頼を寄せるブランドである。
さて大仰な前置きはこれくらいにして、かく言う私もその魅力にヤラレ、現在進行系でその信者と言って憚らない。
ビンテージから最新まで、今も複数本のカメラレンズを所有しているが
幸い目が悪くないので、眼鏡用レンズにおけるその性能は体感したことがなかった。
IMBA / MYKITA
そんな中、ずっと気になっていたMYKITAというメガネブランドが、福岡に初めてオンリーを出すということで
高額とわかりながらも、気づいたときにはこのダブルブリッジを買っていた。
バウハウスに影響を受けたという、MYKITAもやはりレンズはCarl Zeissである。
度入りは必要ないものの、世界最速の性能を謳う調光レンズには興味しか無い…
フレームの金額の6割強は決して安くないが、信者としては逃げられず
オプションまでつけてお会計、目が悪くないやつがメガネに払う金額じゃないなぁと思いながら帰宅した。
手に入れて2週間ほど、毎日のようにかけているが
こめかみにプレッシャーが掛かるとすぐ頭痛になる自分が、初めて1日を通してかけれるフレームの軽量性。
そして瞬時に反応する調光レンズは、快適の一言。
今もCarl Zeissは分野の先端を走っているのだなと、実感をしながら
レンズの角にある透かしロゴを拝むのでした。
稲葉