初めてジミヘンのレコードを買ったのは、徒歩通学して浮かせたバス代を好きな服やレコードの足しにしてたから、高一の頃か。
ここでは爆発するジミヘンサウンドと違うMG’SのSteve Cropperマナーなド渋ギターが聴けるが、当時の山下少年にそんなものが分かる訳がなく、それでもなけなしの小遣いで買ったのだから意地でも聴き返していて、後々ギター少年の友達に「Purple Hazeだけがジミヘンじゃなかよ」としたり顔でこの激シブ音源を聴かせていたものです。
だけどオリジナルに限らず、山のようにあるセッションやデビュー前のブートレッグにもこの時の曲が見当たらず、Cropperなジミヘンが聴けるのはこのアルバムだけ。
あまりに謎が多く後にネットで調べても、この音源の情報は曲名すらも出てこない。
レーベルと品番で調べてやっと最近わかった事は、これはジミヘンを騙った誰かさんのアルバムという事。
当時数多いた海賊盤業者の仕業なのか、なんとのどかな時代。
ともあれ、このアルバムに少年時代の大金を払わされ、人生の半分以上の時間を聴いてきた身として、MyジミヘンNo.1の地位は揺るがないのです。
山下