今日は閉店時間を越えても尚、松村へお別れの挨拶に、色んな方が顔を見せたり連絡をくれた。
如何に松村が人に慕われていたか、その才能に僕は嫉妬する。
さっき松村との別れ際、いつかと思っていた、ゴメンの一言を言った。
僕がエゴイストでワンマンだから。
kaddishの中で、もっと松村に重要な役割を与えていたら、と思う。
そうすれば、今よりもお客さんに頼られる店員になって、もしかしたら2号店でも任せて、将来の不安なく、自信とやる気に燃える未来があったかもしれない、と思う。
自分が選択して辞めていくんだからと、松村はそれを否定していたけど、この10数年、松村の才能を無駄遣いしたのかもしれないと思うと、僕はやりきれない。
でも、これからも松村の心の中は、kaddishのメンバーだろう。
それは元スタッフの重藤を見ていたら判る。
アイツだって、未だに心の中にkaddishの場所があって、何かあれば、前のめりに僕らに係わる気なのが、僕には判る。
これから2人して、山下が日和っただの、攻めただの、勝手な事を思うに違いない。
シゲもマッチャンも、そしてイナバも、きっとそうやって行く末まで係わっていく。
2人で回していたウチの一人が代替わりするんだから、違う店になるようなモノですが、どうかkaddishの行く末を見続けていただけると幸いです。
山下