コンビニでコーヒーを飲みながら煙草を吸ってたら、「ライター貸してくれる？」と、おばあちゃんが近づいて来た。
それで世間話からおばあちゃんの身の上話が始まって、ずっと近辺の柳橋の市場の家に生まれ育ち、その商売を畳んだ今は、旦那と娘夫婦と孫に囲まれてホテルを経営してるけど、おばあちゃんだけ英語が出来なくて接客に困るから、こっそり英会話教室に通う日々だと笑う。
心の底から羨ましいと告げると「あんたは何やってるの？」と訊かれたので、僕は男の子が3人いて服屋を営んで13年経ちますと答えたら「あんたこそ好きな事やって食べていけるんだから幸せな事やろう」と言われた。
幸せそうとか羨ましいとか言われたことが無いし、そもそもそういう観点で今の生き方を選んでいないので、今が幸せかと問われるとよく分からない。
それはわりとどうでもいい。
が、家族は幸せなのかと俯瞰で考える時、自分の事に家族を巻き込んでないか、犠牲していないかと、急に不安になる。
7月16日は結婚記念日だ。
いい夫といい父親のやり方が、わからない。
山下