その若客はkaddishまで原付で下道を1時間かけて来て、緊張気味にWACKO MARIAのシャツの購入を決めて、銀行にお金をおろしに行くところで落としたAirPodsが溝にはまったと、肩を落としながらシャツを手に帰っていった。
わざわざ来てくれたのに掛ける言葉もなくてゴメンねと見送って数時間経った後、その彼がAirPodsを救出できた事を報告に再び来てくれた。
最初に来たときは一人だったから、一緒にいた棒を持った女の子は、きっと彼のAirPodsを取り上げる為に遠くから来たんだろう。
「一緒に取り出す方法を考えてくれてありがといございましたぁ!」と言いながら去っていくピュアな2人の後ろ姿。
いやぁ、実店舗にはドラマがあるなぁ。
山下