服が好きで安泰だった前職を辞めて、縫製工場に勤めているお客さん。
久しぶりに来てくれたたので調子を訊くと、同僚との仕事に対する温度差や、発注主や上司からの無茶ぶり等、現場を任せられている立場特有の悩み。
コレは人生の先輩としてアドバイスを求められてるのかと、最初はそれらしいことも言っていたけど、縫製だけじゃなくパターンも引けるようになりたいと毎日の通常業務の後に深夜まで勉強している彼を前に、特に努力らしい努力をした事がない僕がかける言葉などある筈もなく、「まぁ、ぼちぼちやね!」とお茶を濁す事しか出来ませんでした。
きっと目の前に目標を設定して、広く浅くより、狭く深く追求するのが上手なんだろう。
それはとても羨ましい、負けてるオレ。
が、僕は無いものねだりの欲張りな自分の負けを認めつつ、どこまでも広く浅く生きますから、これからも。
みんな違ってみんないい、人間だもの。
山下